性犯罪者は、再犯のリスクが高い

『犯罪心理学研究 第56巻 特別号(2018)』

p.92 森丈弓、鍋島宏之、宮本悠起子、小川寛子氏らの「性犯罪再犯に子どもの逆境体験と保護的因子が及ぼす影響について」について紹介致します。

かねてから、刑務所では、受刑者がどのように過ごしているのか、どのような環境で過ごしているのかということが気になっていました。

ここでは、受刑者に対して、再犯リスクがあるのか、ないのか、ある場合にはどんな場合なのかということについて、調べていただいています。

1993年~2018年までにK刑務所に性犯罪で受刑した男性33名を調査対象としており、同一の個人が繰り返し受刑するため、延べ人数は49名となっており、再入所の延べ人数は32名であった。

いきなり、論文の考察からご紹介します。

 

再犯に対して性犯罪リスク要因が有意な効果を持たず、保護的因子が再犯を引き下げる有意な効果を示したことは、性犯罪者受刑者の更生にはリスク要因よりも保護的因子に目を向けることの有効性を示唆している。

 

こちらについては、かなり前向きな内容ではないかと思います。

この、保護的因子というのは、

 

内的因子(知能、幼少期の安全な愛着形成、共感性など保護的に働きうる個人の特性を示す5項目)、動機づけの要因(仕事、金銭管理、治療への動機づけなどを前向きな方法で社会参加することへの個人の動機づけを表す7項目)、外的要因(親密な関係、専門的ケア、外部からの監督など外的要素からの保護を示す5項目)から構成されている

 

内容となっています。

簡単に言うと、リスク要因は、マイナス思考で、保護的要因は、プラス思考という感じでしょうか。

考察のつづきです。

 

性犯罪受刑者が再犯を繰り返し、刑務所に入所する毎に再犯に及ぶ可能性が高まっていくと解することができる。

身体的虐待の有無、心理的虐待の有無、家族構成員のアルコール中毒や薬物乱用の有無などについては、有意な効果をもたなかったが、刑務所の性犯罪受刑者は虐待をされた経験がある者も、無い者もおしなべて(凹凸を押して並べたように、すべて一様に。googleより)再犯リスクが高い集団である可能性が考えられる。

 

これだけ、ハッキリとしているならば、刑務所での過ごしかた、教育、更生の方法を再検討しなければならないのではないかと思うことと、または、入所する前段階での、幼少期からの教育方法が問題なのではないかと考えに行き着きます。

今、話題になっている『こども六法』という本が売れていると聞いて、本当に良かったと思っています。ですが、大事なことは、ここから、「どうしてコレをやってしまうと罪に問われてしまうのか?」ということを考えて欲しいという気持ちがあります。

日本は、ハッキリとしたことを教えてくれません。考えていくということが教育そのものというような気もしています。個人的には賛成ではありますが、ここで、例えば、小学校の時期、中学の時期で、この罪に問われてしまうのは、何故なのか?について、あーでもない、こーでもないと口論をしてする場を設けることが、学校の役目ではないかと思っています。

小学校のときにやっただけだと、よく分からないままで、終わってしまう。その内容自体の理解がまだできない可能性もあります。

なので、中学、高校に行っても、そのことについて考える機会が必要なのではないかと個人的には思います。

これならば、嫌でも、「考える力」が身につくのではないかと思います。

細かいですが、口論の方法は、必ずひとりひとりの意見を出さなければならないというルールで、発言をするのが苦手な方のために、ポストイットでひとり1枚、書いてもらい、それをもとに話しを進めていくことで、みんなの意見が出ることになります。

口論の場だと、発言をする人が偏ってしまうという問題が出てしまうので、それを避けなければならないと思います。

先に紹介をした論文からの答えは、やっぱり、教育が重要ではないか?という考えに行き着きました。

 

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