共感性がなくて非行にはしり、共感性があって非行にはしる(2)

共感性がなくて非行にはしり、共感性があって非行にはしる(1)」の続きになります。

「共感性の乏しさ」が非行に関係しているのかどうかの紹介になります。

 

共感性尺度をはかるため、全国の少年鑑別所に入所し、鑑別判定まで終了した1318名を対象に、共感性質問紙、規範意識質問紙を用いて、その結果を主因子法により因子分析(バリマックス回転を行った)を行い、共感性の年齢的な変化や非行との関わりについての内容となります。

 

質問した内容の全てではありませんが、違いが見られた因子の質問内容を紹介します。

第一因子(F1)「他者の感情に否定的に反応する因子」

29 涙を流している人を見るとおかしいと思う

30 心が不安定になっている人を見ると理解できない

 

第二因子(F2)「架空の他者に共感する因子」

51 ドラマを見ると登場人物の一人になった気がする

26 感動的なドラマを見ると主人公に置き換えてしまう

 

第三因子(F3)「他者の苦痛や苦境に共感する因子」

18 動物がいじめられているのを見るとかわいそう

19 一人暮らしの年寄りを見るとかわいそう

 

第4因子(F4)「他者の感情を推測する因子」

52 口に出していわなくても親友ならば何を考えているかわかる

21 話し合いをしているとき相手が自分の考えをどう思っているか知ろうとする

 

第五因子(F5)「他者の感情に巻き込まれる因子」

2 落ち込んでいる人を見ると自分まで落ち込む

4 友人が悩んでいると自分も巻き込まれてしまう

 

第6因子(F6)「他者に影響される因子」

6 周りの人たちの影響を受けて気分が変わりやすい

3 周りの人たちが細かいことを気にすると自分までいらいらしてしまう

 

これらの因子から、年齢別にして結果をまとめてくれています。

男子は、

18・19歳になるについれて、

F1(他者の感情否定)、

F3(他者の苦境に共感)、

F5(他者の感情に巻き込まれる)の得点が高く、

 

16・17歳で、

F2(架空の他者に共感)、

F4(他者の感情を推測)が落ち込み、

 

14・15歳など、年齢が低いほど、

F6(他者に影響される)の得点が高い。

 

F1(他者の感情否定)

F3(他者の苦境に共感)で、

14・15歳より、18・19歳の方が有意に高いことが分かった。

 

女子は、

F1(他者の感情否定)

F3(他者の苦境に共感)

F4(他者の感情を推測)が、年齢が高いほど得点が高い

 

F2(架空の他者に共感)、

F5(他者の感情に巻き込まれる)で、16・17歳が落ちこみ、

 

F6(他者に影響される)で、18・19歳が低くなる。

 

特にF3(他者の苦境に共感)で、14・15歳より、18・19歳が有意に高く、

F5(他者の感情に巻き込まれる)で、14・15歳より、16・17歳より有意に高い

 

過去の非行歴の該当の有無で、因子得点の平均値の差の検定では、

粗暴男子16・17歳  F5(他者の感情に巻き込まれる)

薬物犯男子18・19歳 F4(他者の感情を推測)

薬物犯女子18・19歳 F1(他者の感情否定)

風俗犯男子14・15歳 F5(他者の感情に巻き込まれる)

風俗犯女子18・19歳 F1(他者の感情否定)、F3(他者の苦境に共感)

に有意差が認められた。

 

薬物女子犯18・19歳 F1(他者の感情否定)

風俗女子犯18・19歳 F1(他者の感情否定)

以外が全て該当者の得点が高い

 

このアンケートの考察は、次回になります。

アンケートであっても、ヤバく思われないために本心を隠して、偽作するのではと思われる方もいると思いますが、こういったアンケートは、結構真実を書いてくれるということをどこかで見たことがあります。

このアンケートは、やっぱり非行をしない人であれば、みんな同じような結果になるのでしょうか。非行をする人と同じような結果になった場合、その方は、非行をする可能性があると要注意人物としてマークされてしまうのでしょうか。

 

それは、それで難しい問題で、うちに秘めているのは、表現の自由ということで、関与してはいけないことだと個人的には思いますし、結局は、非行、犯罪行為にならなけばよいと思われ、だが、致命的に何かに悩んでいるということであれば、手遅れになる前にケアをするということで、その人が、その人らしくいられる支援をするという形で、社会全体が無料でできるくらいになれば、人間思いの国であると思います。

何かのTVで聞いた話ですが、イギリスでは、もうAIが、要注意人物を判別して捕まえているというような都市伝説があると、本当が嘘かは分かりません。もしそうであれば、外国人観光客はどういう扱いになるのか、気になります。

今の日本は、犯罪が起きたら行動をするという世の中であると、個人的には思っています。もっと、現在の日本の社会がどうなっているのか、どこに向かっているのかを知る必要があることは否めません、とにかく、もっと知識をつけなければならないのは、これからも変わりません。

 

次回は、このアンケートの考察になります。

 

<参照文献>

「犯罪心理学研究 第39巻 特別号(2001)」の10ページにある「非行少年の共感性に関する研究(Ⅳ)」出口保行(高知少年鑑別所)、大川力(帝京大学)

 

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