すべてをシンプルにすること

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ビジネスでは、直感も信じるべき」からの続きになります。ひとつ言っておきたいのは、私自身はアップル信者ではないということです。革新を続けてきたスティーブ・ジョブズが行なってきたことで、まだまだ学べることがありますので、記載させていただきます。

 

シンプルさを信ずるアップルは、まったく異なる進化をしてきた。さまざまなタイプの顧客を相手にマーケティング努力を分割するのではなく、ひとつのタイプの顧客に集中したのだ。つまり、顧客を「人間」として見たのだ。

さまざまなニーズに応えるために商品を量産すると、人件費、製作費などの費用がかかり、売上は分散され、シンプルな経営とは言えない。

商品を生み出す時には、顧客のタイプを絞り、その顧客に対してアプローチをしていくというのが、シンプルな方法であるとスティーブ・ジョブズは考えている。

デルなどのPCメーカーが、アップルのように利益をあげられないのか、状況を考えると、なぜ彼らがビジネス用と個人用に膨大な種類のモデルを出しつづけることが、理解に苦しんでいるのが、著者の見解となっている。

顧客のタイプをいくつかに絞り、そこに向けての商品の質を上げていくというアプローチをすることで、ユーザーがそのコンセプトに沿った商品を選ぶという戦略にしている。

アップルは、直感を大切にしているのも確かだが、しっかりとマーケティングも行っている。

そのため、現在のユーザーが求めているPCのタイプを分かっていたので、それに沿ったコンセプトも行けると踏んだのだと、個人的には思っている。

例えば、ビジネスパーソンも家庭で使うのと同じように、クールなコンピューターを欲しがるようになっている。そして、個人も家庭で最新のエンターテイメントを楽しんだり、ホームビデオを編集したりするために、高性能マシンを望むようになっているという傾向を、アップルは掴んでいたのだ。

シンプルな経営をするということは、実は難しいことであると著者は述べている。製品のラインナップをミニマル化し、ターゲットを融合するためには、いつもよりも厳しく精査し続けられる組織でなければならないからである。シンプルを護るための、擁護者が必要となる。

もう出来上がってしまっている組織を、シンプル化するという動きは、とても骨の折れる作業であることは間違いない。

 

人間はおもしろい生き物だ。ひとつのアイディアを与えれば、それにうなずくが、五つのアイディアを与えると頭を抱えて悩んでしまう。それだけでなく、五つのアイディアを聞いたそばから忘れてしまうのだ。

これは、広告の話だ。

広告で伝えたいことを、いくつも言ってしまうと、大切なことが頭に入ってこない。

これは、人とコミュニケーションを図る時と同じであると、個人的には思います。「何を結局伝えたいのか」これも、とってもシンプルな話とつがなってきます。

あれも、これもと言っていると、結局、最も伝えたいことが伝えられずに、広告の機会を逃してしまうことになるということだ。

誰に、何を伝えたいのか、ただ、それだけです。

 

アップルのブランド確立プロジェクトは、全参加者が高いレベルのブランドを作ることに集中していたのに対して、デルの参加者が最初に考えたことは、自分の事業部の利益だった。

著者が述べていることは、公平な言い方ではないという前提があるので、アップルが全て素晴らしいという目線なので、読者が洗脳されてしまうかもしれない。そこだけは気をつけてほしい点である。

ここで言えることは、アップルは職人であり、デルは商売人であると、仮定して考えると、いろいろと見えてくるものがある。個人的にはしっくりとくるので、このように仮定していきたい。

アップルの製品で、こだわりが見えるのは、アップルを使っていない人にだって伝わることではないだろうか。他の製品があるので、それと比べてしまうのは、仕方がないことであるので、様々なPCと比べて見ても、使用している素材、デザインも異なっている。

そして、誰が見ても、シンプルで、スタイリッシュであると言える。

もちろん、アップルも、他のPCメーカーを意識しているに違いないが、アップルの特徴は、自身のデザインを突き詰め、無駄を削ぐという工程を行っており、その工程は、まさに職人と一緒であると個人的には思う。

まさに、アップルは、ブランドを高め、アップルが表現したいことを突き詰めている。まさに芸術家であり、それを個人でやっているワケではなく、会社全体で一丸となって行っているのである。

これは、簡単なことではない。だが、確かに革新的であり、人間の心に直接伝わってくるアプローチとなる。それが、業績をあげているのですから、受け止めなければならない事実である。

 

註:『Think Simple アップルを生みだす熱狂的哲学』ケン・シーガル NHK出版 2012-05-23

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