「レミダ」という廃材マテリアル置き場

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「レミダ」と名付けられている廃材置き場がある。

地域から排出される廃材(産廃)の中で、可能性のあるマテリアルが集められており、誰でも入ることができる場所になっている。

レミダはレッジョにある市と協同で運営する公立の非営利団体のリサイクルセンターであり、ここに集められた素材は市立園に配布され、子どもたちの創造的活動を支える機関として機能しています。また、学校・教育関係者であれば、年間パスを買うことで、必要に応じた量を自由に持ち帰り、表現活動に利用できるシステムになっています。

運営するスタッフは、もともと幼稚園などで教師やアトリエリスタとして働いていた人たちで、どんな素材をどのように子どもたちに提供したらいいのかを知り尽くした専門家です。市の清掃局とのタイアップにより、廃棄された未使用の素材の中から、プロの目を持った彼女たちが造形表現に使えるような素材を選別していくのです。このセンターは、リサイクル素材の可能性を最大限に追求していくことを目的とした、文化的なプロジェクトとして運営されています。[※1]

 

この取り組みに感銘を受けたので、日本でもできないのかと、問い合わせたところ、日本では、産廃になると、マテリアルがどのように処理されて行くのかという過程の部分で、お金が流れているので、産廃される時に「それ、下さい!」という事ができないのだそうです。

可能性としては、町工場の人に事情を説明して、廃棄してしまう前に、「それをいただけないか」と相談すれば、やれなくはない取り組みだとは思う。個人的に大切だと思うことは、廃棄することになったマテリアルが、どのようにして生まれたのかが知れることではないかと思っている。

「これはなんだ?」と思い、それについて考える機会にもなり、廃棄する場合には、どのような行程で処理されるのかという学びにもなる。もちろん、その廃棄されるモノが生まれないのが、いちばん環境には被害がないことではないかとも個人的には思うので、そこから、どうしたらゴミが出ないように開発をできるのかということも考えることができる。リサイクルという概念も学べる。

そして、その廃材が地域の町工場で、生まれているのであれば、廃材から仕事の内容を知ることができる。一般的には、仕事の内容から入り、そして廃材なんて学ぶこともないのではと思う。仕事を身近に感じることができ、そこから、また多くの学びに発展することもできる。

廃材には、現在進行中の技術であって、最先端とも呼べるものを、そこから知る機会も与えてくれる。使用されている素材であったり、フォルムであったり、作られたオモチャにはない学びが詰まっているのではないかと思う。

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実際に、アーティストたち、教育者たち、全ての人たちが、この「レミダ」に訪れることができ(子どもも入ることができると思うが、環境が子ども向けに作られていないのと、場所もさほど大きくなく、実際に入ったところを見ていないので、分からない)、廃材に触れて、それぞれの感性で、マテリアルの可能性などを見出す機会が、与えられ、考えることができるという環境が、素晴らしい取り組みであると思っている。

廃材を使用して、組み合わせることで、自由な表現が可能となり、それが作品となっている。形が決まっているオモチャでは、きっと、こうは行かないだろうと思っている。

 

どうしても、こういった素材を日本で、取り入れようとすると、「怪我をしてしまう」「危ない」という問題が出てきてしまう。ですが、保育者と、子どもとの信頼関係であったり、適齢のマテリアルを見極める必要もある。保育者がずっと見ていられるという環境の中で、少し危ない素材を出すなどの設定をするなどの工夫をする余裕も必要となる。

何より、保護者にも、このマテリアルの可能性を知ってもらうことが大切で、一緒に学べる姿勢を作れたら、理想ではないかと思っている。実際には難しい取り組みで、簡単にはできない。大切なのは、子どもたちの無限の可能性のためということが共有できたら、美しい関係を築ける予感もする。

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残念ながら、「レミダ」の中は、撮影ができなかった(自分の拙いイタリア語だった為)。

廃材が置いてあるということで、とても大きな倉庫?と想像していたが、この場所自体が、学校の1室となっているので、想像よりは大きい場所ではない。

入ると、子どもたちが、廃材を使って作った作品が少し置いてあったり、本が置かれている部屋があり、古本?というニュアンスだろうと思われる。タイトルや、シリーズ、種類別でディスプレイするのではなく、色別でカテゴリされて置かれている。

もうひとつ奥に部屋があり、そこには、ゴム製の何かや、プラスチックの何か、布の切れ端、紙のロールなど、様々なマテリアルが置かれています。説明とともに、廃材が置かれていて、そこには、おそらく、保育者、もしくは教育者が数人いて、相談しながら、マテリアルを選んでいるという場面を見ることができました。また、主婦らしき方もいて、布コーナーで、何かを探しているように、マテリアルを触っているように見えました。これが日常の風景のようです。

 

レミダの名前の由来は、ギリシャ神話から来ているそうです。

イタリアでは王を「RE」、ミダスを「MIDA」とつづります。REMIDAはつまりミダス王、の名を冠し、そのメタファーにはあらゆるものが黄金のように輝かしいモノに転換する、という意図があります。[※1]

 

[註]

[※1] 「レッジョ・エミリア・アプローチ」世界で最も革新的な幼児教育③-レッジョ・アプローチを支える地域の施設と仕組み

 

私は、アポがないという事で、当日写真を断られてしまっていたので、イメージができない方の為に、公式サイトにて、写真が1枚掲載されていたので、そちらを参考にしていただけたらと思います。

REMIDA – THE CREATIVE RECYCLING CENTRE

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